【iDempiere Lab】iDempiereを早く&軽くするパラメータ設定1:ガジェット

 iDempiereのデスクトップ上に表示されるガジェットの中に、直近で更新したデータにアクセスする事ができる"最近のアクセス項目(Recent Items)"というガジェットがあります。

 最近のアクセス項目(Recent Items)ガジェットを非表示にする事で、パフォーマンスが向上します。最近のアクセス項目(Recent Items)ガジェットを使用しないのであれば、非表示にしておきましょう!!

最近のアクセス項目(Recent Items)ガジェットは使わないなら非表示にする

 多くのケースで、上記のイメージのように左側のサイドバーに表示されるようになっているのではないでしょうか?。そして、普段ほとんど使う事はないのではないでしょか?

最近のアクセス項目(Recent Items)ガジェット
最近のアクセス項目(Recent Items)ガジェット

 この普段何気なく表示されている(もしくはサイドバーに格納されている)最近のアクセス項目ガジェットですが、実はこれは、表示されるようになっているだけで、ウィンドウであるデータを更新する度に、このダッシュボードガジェットも更新されていますので、結構なサーバーの負荷になっています。

 この最近のアクセス項目ガジェットの更新処理は、データを保存した時はもちろん、保存しなくても、あるフィールドの値をちょっと変更しただけでも、行われます。最近のアクセス項目が初期設定では10件ほど表示されるようになっているのですが、その10件のレコードを再取得するSELECT文が10回発行されています。

 最近のアクセス項目を使用していないのであれば、この処理はまったくの無駄です。マシンスペックが低いPCであれば、この最近のアクセス項目ガジェットを表示しないようにするだけで、データ入力に対する操作感が軽くなっているのを体感できるかもしれません・・・。

最近のアクセス項目ガジェットの非表示の仕方

ユーザーが行える設定

 最近のアクセス項目ガジェットはユーザーが個人毎に画面右上にあるプレファレンスのガジェット管理で非表示にする事ができます。

プレファレンスのガジェット管理メニュー
プレファレンスのガジェット管理メニュー
ガジェット管理
ガジェット管理

ガジェット管理メニューをクリックして表示される、ダッシュボードガジェットポップアップウィンドウで、左側に"最近のアクセス項目"を移動させてOKボタンを押すと、非表示になります。

システム管理者が行える設定

 システム管理者であれば、最近のアクセス項目ガジェットそもそも使用しないようにしてしまう事もできます。個人的には、iDempiereの導入時に"最近のアクセス項目"ガジェットは使用しない方針にして、この方法で使用できなくしてしまうのがおススメです。

ダッシュボードコンテンツ編集ウィンドウ
ダッシュボードコンテンツ編集ウィンドウ

 システムクライアントにログインして、ダッシュボードコンテンツ編集ウィンドウで"Recent Items"のレコードのアクティブフラグをOFFにして下さい。

【補足説明】JPiereではバージョン3.1より最近のアクセス項目は非アクテイブにしています。

 JPiereではバージョン3.1より最近のアクセス項目は非アクテイブにしています。もし、どうしても使用したい場合は、アクティブにして使用して下さい。そしてその際には、下記の方法で最近のアクセス項目に表示する件数を減らす事をおススメ致します。

最近のアクセス項目(Recent Items)を使用するなら表示件数を少なくする

 最近のアクセス項目(Recent Items)ガジェットをどうしても使用したいケースもあるかもしれません。その場合は、デフォルトで10件となっている表示件数を少なくすることをおススメ致します。

 システムコンフィグ設定で"RecentItems_MaxShown"のレコードで表示件数を設定する事ができます。ここに設定する値を少なくすることでその分、発行するSQLの回数を少なくする事ができます。

【補足説明】不要なガジェットは表示しない

 もし使用していないガジェットがiDempiereのデスクトップに表示されているようであれば、それも非表示にしてしまう事をおススメ致します。そうする事により、ログイン処理が早く&軽くなります。

【補足説明】未確認及び未処理ステータス(Activities)ガジェットの更新頻度

 iDempiereが標準で用意しているガジェットには、未確認及び未処理ステータス(Activities)というガジェットもあります。このガジェットは、処理が途中の伝票や、承認しなければならないワークフロー等が確認できます。

 未確認及び未処理ステータス(Activities)は、iDempiereの初期設定では1分毎に更新するようになっています。しかし、これは更新頻度としては高いのではないかと思います。一人で操作しているなら気にする必要はありませんが、例えば30人が同時接続しているとしたら、2秒に1回はサーバー側で更新処理が行われる事になります。

 同時アクセスが多くなれば多くなるほど、サーバー側の負担になりますので、予めこの設定を見直して置く事をおススメ致します。

 オープンソースのERP iDempiereの日本商習慣対応ディストリビューション(頒布形態)で、プラグイン群のJPiere(ジェイピエール)では、10分毎に未確認及び未処理ステータス(Activities)を更新するようにしています。

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