【iDempiere標準業務機能】照合時価格差異許容範囲について

オープンソースのERP iDempiereの取引先グループマスタには、照合時価格差異許容範囲%(PriceMatchTolerance)というフィールドがあります。ここでは、この照合時価格差異許容範囲の設定がどのように使用されているのか調査及び研究しその成果をまとめています。

取引先グループ
取引先グループ

取引先グループの照合時価格差異許容範囲%の値が使用されるのは、発注照合伝票を作成する時です。発注照合伝票には、発注伝票明細の単価(PriceActual)と仕入請求伝票の単価(PriceActual)の差に照合数量を乗算した値を価格差異許容範囲(PriceMatchDifference)フィールドに保持します。

発注照合伝票
発注照合伝票

価格差異許容範囲の値を設定する際に、その値が、発注伝票明細の単価(PriceActual)を基準として、取引先グループの価格差異許容範囲%の範囲内であれば、発注照合伝票の承認済み(IsApproved)フラグがONになり、範囲を超えている場合はOFFにします。

基本的には、価格差異許容範囲の動きとしてはこれだけです。

活用方法としては、発注照合伝票の承認済みフラグがOFFのものについては、発注時の価格と請求時の価格が許容できる範囲を超えて相違している事を表しますので、それらを一覧表示し、取引をチェックするのに使用できるかなと思います。