オープンソースのERP iDempiere(アイデンピエレ)の日本商習慣対応ディストリビューションであるJPiere(ジェイピエール)では、法人マスタや企業グループマスタなど取引先マスタに関係するマスタが追加されています。法人マスタは取引先マスタに設定するようになっていますので、iDempiereの標準機能で用意されている取引先マスタインポートの機能を拡張し、法人マスタの設定情報もインポートできるようにしました。
取引先マスタインポートは2018年6月~9月にかけて大きくリファクタリングしています。
実行条件
◆インポート社内担当者識別情報
社内担当者の情報をインポートする際に、ユーザーマスタと照合する際のキー情報を選択します。照合対象となるユーザーは、社内担当者として選択できるユーザーのみに制限され、選択した識別情報だけでは識別できない場合は、直近で登録されたデータが入力されますので、識別情報は"検索キー"や"名称"だけでも、照合する事ができます。
詳しくは【JPIERE-0400】ユーザーインポートを参照して下さい。
◆インポートユーザー(取引先担当者)識別情報
取引先担当者の情報をインポートする際に、ユーザーマスタと照合する際のキー情報を選択します。照合対象となるユーザーは、インポートする取引先の情報とユーザーマスタに設定されている取引先が同じデータに制限されますので、識別情報は"名称"だけでも、同じ名前のユーザーがその取引先にいないのであれば照合する事ができます。もし同じ識別情報のユーザーが複数存在した場合は、直近で登録されたユーザーが優先して入力されます。
詳しくは【JPIERE-0400】ユーザーインポートを参照して下さい。
取引先マスタインポートウィンドウ
インポートデータのフィールドグループ
得意先情報のフィールドグループ
仕入先情報のフィールドグループ
証票参照情報のフィールドグループ
販売情報のフィールドグループ
取引先住所情報のフィールドグループ
住所情報のフィールドグループ
取引先担当者(ユーザー)情報のフィールドグループ
取引先マスタをインポートする際に、取引先担当者の情報を登録もしくは更新する事ができます。更新処理では、ユーザーマスタの取引先情報とインポートする取引先が同じである事を条件に、既存のユーザーマスタと照合します。ユーザーマスタに取引先マスタが設定されていないと、ユーザーマスタが2重登録される可能性がありますので、データ移行の際には注意して下さい。
更新履歴
2024年12月4日(v11)
◆データアクセスレベルを"全部"に変更しました
連結経営管理のプラグインの開発に伴い、取引先マスタのインポートテーブル(I_BpartnerJP)のデータアクセスレベルを"テナント+組織"から"全部"に変更しました。そして、それに伴いXクラスとIクラスを再作成しました。
2023年3月6日(v10): インポート済みデータの削除処理のエラーを修正
過去にインポートしたデータを削除するDELETE文がエラーになるのを修正しました。
2021年2月24日:インポートデータの組織情報の設定
組織情報が、インポートしたデータではなく、ログイン時に選択した組織になっていたのを、インポートしたデータの組織になるように修正しました。
2018年7月21日:取引先マスタの社内担当者の識別情報を選択できるように改善
ユーザーを識別するための情報は歴史的な経緯があり、あいまいな状態になってしまっています。そこでJPiereではユーザーを識別するための情報をインポートする際に選択できるように改善しました。
◆追加カラム
- JP_SalesRep_Name
- JP_SalesRep_Value
◆同じように改善したインポートプロセス
2018年6月
取引先マスタインポートプロセスをリファクタリングしました。