【JPIERE-0577(v9)】出納帳残高振替(簡便法)

出納帳の残高を振り替えるプロセスです。

iDempiereの標準機能の出納帳残高振替は、入金伝票と支払伝票を作成し、残高を振り替えますが、このプロセスでは出納帳だけで残高を振り替えます。

出納帳残高振替(簡便法)
出納帳残高振替(簡便法)

2つの出納帳の間で残高を振り替えます。

出納帳の残高振替の間便法として入金伝票と支払伝票を作成せずに、出納帳だけで残高を振り替えます。同じ通貨のアカウントでのみ残高を振り替えることができます。

残高振替金額と手数料ともに(+)プラスの金額で入力する事で、アカウント(From)の残高を減額する出納帳が記帳されます。

手数料は税込みで入力し、適切な税金情報マスタを選択して下さい。

アカウント(To)には、残高振替金額を加算する出納帳が記帳されます。

出納帳残高振替(簡便法)

出納帳残高振替は、出納帳だけを使用して残高を他のアカウントに移します。振込手数料の処理もできます。

「りそな銀行-神田-普1234567」のアカウントから、「UFJ銀行-秋葉原-普通8888888」のアカウントに10万円移すことを例に使用方法を説明します。

プロセスの実行条件パラメーター

◆アカウント(From)

残高の振り替え元となるアカウントを選択します。

◆アカウント(To)

残高の振り替え先となるアカウントを選択します。

◆残高振替に使用する摘要科目

残高の振り替えは、ここで選択する摘要科目を使用して行います。ここで選択する摘要科目を経過勘定としてしようして残高を振り替えます。

◆残高振替金額

残高を振り替える金額をプラスの金額で入力します。そうすることで、アカウント(From)の残高が減額されて、アカウント(From)の残高が増額されるようにそれぞれの出納帳に記帳されます。

◆手数料の摘要科目

出納帳の残高を振り替える際に、振込手数料など費用がかかる場合に、その費用を処理する摘要科目を選択します。

◆手数料

出納帳の残高を振り替える際にかかる手数料を税込み金額で入力します。

◆手数料の税金情報マスタ

出納帳の残高を振り替える際にかかる手数料の消費税を入力します。

◆名称

この名称に入力した情報は、出納帳の名称に引き継がれます。

◆説明欄

この説明欄に入力した情報は、出納帳の説明欄に引き継がれます。

◆記帳日付

出納帳の記帳日付になります。

◆転記日付

出納帳の転記日付になります。

◆伝票ステータス更新

作成した出納帳の伝票ステータス更新も実行したい場合には入力します。

何も入力しない場合は、伝票ステータスは"草案"で作成されます。

 

プロセスの実行

プロセスを実行し無事に完了すると、作成した出納帳へのリンクが表示されます。

リンクをクリックして作成した出納帳を確認して下さい。

 

アカウント(From)の出納帳

アカウント(From)の出納帳には次のように記帳されます。

出納帳の組織は、アカウントの組織と同じ組織で起票されるようになっています。

◆出納帳ヘッダ

◆出納帳明細その1

残高振替金額に入力した金額分、減額される出納帳が記帳されます。

◆出納帳明細その2

振込手数料がある場合には、2明細作成されます。

手数料に入力した金額分、減額されます。

手数料に消費税がかかる場合は、売上/仕入区分は「仕入れ等に係る消費税」として処理されます。

 

アカウント(To)の出納帳

アカウント(To)の出納帳は次のように記帳されます。

出納帳の組織はアカウントの組織で起票されるようになっています。

◆出納帳

◆出納帳明細

残高振替金額に入力した金額分、増額される出納帳が記帳されます。

カスタマイズ情報

追加クラス

  • jpiere.base.plugin.org.adempiere.process.BankTransferEasyWay

カスタマイズ履歴

2023年7月13日

プロセスの実行条件に、伝票タイプを追加して、出納帳の残高を振り替える際の伝票タイプを選択できるようにしました。