【iDempiere標準業務機能】伝票タイプ概要

  オープンソースのERP iDempiere(アイデンピエレ)は「伝票(Document)」の概念を使用して業務を管理するシステムです。iDempiereで使用する伝票の多くに、「伝票タイプ(Document Type)」フィールドがあり、伝票を伝票タイプにより区分管理する事ができるようになっています。伝票タイプには必ず「ベース伝票タイプ(Document Base Type)」を設定する必要があり、ベース伝票タイプにより伝票タイプの性質が決まります。ベース伝票タイプは、作成した伝票タイプがどの伝票で使われるのか制御し、伝票の業務処理や自動仕訳を制御するキー情報にもなっています。

伝票タイプとベース伝票タイプの役割と関係

伝票タイプの役割り

◆伝票の区分管理

◆伝票番号の採番制御

◆ベース伝票タイプとサブ伝票タイプによる業務フローや仕訳の制御

◆GLカテゴリによる仕訳データの区分管理

◆印刷書式の初期値設定

◆プロセス(バッチ)処理を行うときの実行条件として

◆レポートでのデータ抽出条件として

 

ベース伝票タイプの役割り

 「ベース伝票タイプ(Document Base Type)」は、伝票タイプに割り当てられ、伝票タイプをグルーピングし、伝票タイプがどの伝票で使用されるのか決定します。そしてベース伝票タイプは、伝票の業務処理や自動仕訳の制御にも深く関わっています。例えば、「売上請求伝票(AR Invoice)」において、ベース伝票タイプが「ARI-売上請求伝票」の伝票タイプを選択した場合、売上請求伝票は売上(収益)の認識と同時に債権を計上しますが、ベース伝票タイプが「ARC-売上請求クレメモ」の伝票タイプを選択した場合、売上請求伝票は売上(収益)と債権の減額処理を行います。自動仕訳も処理内容に合わせて、ベース伝票タイプが「ARI-売上請求伝票」の場合は、借方に債権科目、貸方に収益科目と収益と債権の計上の仕訳となりますが、ベース伝票タイプが「ARC-売上請求クレメモの場合は、借方に収益科目、貸方に債権科目と収益と債権の減額の仕訳となります。

◆伝票タイプのグルーピング

◆会計カレンダーのオープン/クローズの制御

◆仕訳ロジックの制御

◆業務処理ロジックの制御

伝票タイプとベース伝票タイプの関係イメージ
伝票タイプとベース伝票タイプの関係イメージ