【iDempiere Lab】振替仕訳伝票で契約管理の情報と税金情報を正しく入力するためのデータパッチ

 【JPIERE-0539】契約管理と振替仕訳伝票による費用収益の見越繰延と認識 を開発してから、【JPIERE-0544(v9)】振替仕訳伝票での消費税の自動計算 を開発しまし都合上、振替仕訳伝票で費用の見越繰延を行った伝票に税金情報が引き継がれていませんでした。また、振替仕訳伝票をリバースした場合に、リバースで作成された振替仕訳伝票には契約管理の情報が引き継がれていませんでした。これらの情報を正しくセットするプロセスを作成しました。

 また、【JPIERE-0544(v9)】振替仕訳伝票での消費税の自動計算 で過去にあった不具合から作成された謝った振替仕訳伝票の税金情報タブのレコードと、仕訳データを修正するプロセスを作成しました。

契約管理と振替仕訳伝票による費用収益の見越繰延と認識のデータパッチ

 【JPIERE-0539】契約管理と振替仕訳伝票による費用収益の見越繰延と認識 の開発の後で、 【JPIERE-0543(v9)】仕訳帳に課税標準額と税額の追加【JPIERE-0544(v9)】振替仕訳伝票での消費税の自動計算が追加されているため、開発の順番上、契約管理において売上/仕入請求伝票から振替仕訳伝票で費用収益の見越繰延を行った際に、売上請求伝票の消費税関係の情報が振替仕訳伝票に引き継がれずに、仕訳帳にも反映されていないデータがあります。

 そのため、売上/仕入請求伝票から振替仕訳伝票で費用収益の見越繰延を行ったデータに、消費税関係の情報をセットします。

クラス

  • jpiere.base.plugin.org.adempiere.process.ContractTaxInfoGLJournalDataPatch

注意点

◆契約会計情報マスタの勘定科目設定が途中で変更されている場合は、データパッチの適用漏れになる可能性があります。

契約会計情報マスタの自動仕訳の勘定科目設定が、途中で変更されている場合、変更前の勘定科目はデータパッチの適用から漏れてしまいます。 データパッチプロセスを実行する前に、 【JPIERE-0539】契約管理と振替仕訳伝票による費用収益の見越繰延と認識で使用している契約会計情報マスタの勘定科目が途中で変更になっていないことを確認して下さい。

◆処理対象の振替仕訳伝票がボイドされている場合

処理対象の振替仕訳伝票がボイドされている場合、データパッチの対象外となりログに吐き出されます。ボイドで問題がないかどうか確認して下さい。

振替仕訳伝票の税額計算タブの再作成

【JPIERE-0544(v9)】振替仕訳伝票での消費税の自動計算の不具合で、「2023年5月20日(V10) 税金情報タブのレコードを組織もキー情報の1つとしてに作成するように改修」とうのがあり、振替替仕訳伝票明細が複数組織があるようなケースで、正しく消費税を計算できないケースがありました。 その不具合自体は修正してありますが、作成されている税額計算タブの情報を再作成して、再転記するプロセスを作成しました。

クラス

  • jpiere.base.plugin.org.adempiere.process.ReCreateGLJournalTax

ウィンドウからの実行

アプリケーション辞書で、レポートとプロセスの設定を行い、ウィンドウの設定でタブから実行できるようにして下さい。そうするとウィンドウで選択している1レコードに対して処理を実行します。

メニューからの実行

メニューから実行する際には、会計スキーマ(C_AcctSchema_ID)と転記日付(DateAcct)を上記のように抽出条件に追加して下さい。 該当する伝票のすべてを処理します。

仕様概要

  • 該当する振替仕訳伝票の税額計算タブを再計算します。
  • 伝票ステータスがボイドの場合は仕訳は0円になるはずなので処理の対象外になります。ボイド以外の伝票ステータスが処理の対象となります。
  • 税額計算タブのレコードをいったん削除してから、再作成します。
  • 伝票ステータスが完成、クローズ、リバースの場合は再転記も実行します。