【JPIERE-0435】契約の自動更新(契約期間の延長)

 これまでの契約期間延長の処理は、単純に契約処理期間を延ばすだけの処理でした。このカスタマイズでは、契約処理期間を延ばす処理に加えて、延長前の契約内容タブと契約内容明細タブの情報をコピーして、あらたに延長後の契約内容タブと契約内容明細タブの情報を作成する処理も選択する事ができるようにしています。

契約期間延長(契約の自動更新)処理の概要

 契約期間の延長という観点を考えると、(1)自動更新のように、契約書を交わすことなく、契約期間が延長になる場合(自動更新)と、(2)再度契約書を交わして契約期間を延長する場合(再契約)が考えられます。

契約期間延長(契約の自動更新)処理の概要
契約期間延長(契約の自動更新)処理の概要

契約書タブの契約期間延長の考え方

 JPiereの契約期間管理では、実物の契約書と対応するのは、契約書ウィンドウの契約書タブです。契約書タブの期間延長処理においては、(1)自動更新の場合は、契約期間(To)フィールドの日付を延長します。(2)再契約の場合は、契約書タブのレコードを新規追加して改めてデータ登録します。

契約書タブ
契約書タブ

【補足説明】契約書タブの自動更新入力

契約書タブで契約書を自動更新にするためには、”自動更新”フラグをONにし、”契約処理期間(To)”、”契約解約条件”、”契約延長期間”を入力します。 “契約解約条件”マスタには、自動更新を解約する事ができる期限を設定します(例1ヶ月前など)。解約期限が過ぎると、“契約の自動更新処理”で、”契約延長期間”マスタに設定されている延長期間(例1年など)分、契約期間を延長する事ができます。

契約内容タブの契約期間延長の考え方

 (2)再契約の場合は、基本的に新規で契約書を登録するのとまったく同じ事ですので、ここでの説明は割愛します。ここでは、契約書タブで(1)自動更新をした場合の、契約内容タブの処理について記述します。

 

 契約内容タブは、契約区分が”スポット契約”と”期間契約”の契約書が対象です。

 “スポット契約”においては、契約内容タブにおいては契約期間という概念がありませんので、契約期間延長という処理を行う必要がありません。

 

  “期間契約”において、契約期間の延長の処理が必要になります。 

(1)自動更新の場合における、期間契約の契約内容タブの契約期間延長処理としては、(1)-① 契約処理期間(To)フィールドの日付を延長する処理(契約期間延長処理)と、(1)-②契約期間が満了となる契約内容タブの情報をコピーして、延長された期間の契約内容タブのレコードを新規作成する処理(契約内容再登録処理)が考えられます。

 

 “期間契約”においては、契約処理として、”直接処理法”と”間接処理法”を選択する事ができます。直接処理法においては、(1)-①期間延長処理と(1)-②の契約内容再登録処理の選択が可能です。しかしながら、間接処理法においては、契約処理予定伝票を作成する都合上、(1)-②の契約内容再登録処理のみになります。

契約内容タブ
契約内容タブ

◆契約処理期間(To) (JP_ContractProcDate_To)

自動更新フラグがONの時には、読取専用になり、契約書タブの契約期間(To)と同期がとられます。 自動更新フラグがOFFの場合には、”契約処理方法”が“間接処理法”の場合は必須入力になります。”直接処理法”の場合は任意入力です。いずれの場合も、契約書タブの契約期間(To)の日付より将来の日付を入力する事はできません。

◆自動更新 (IsAuctomaticUpdateJP)

契約書タブの自動更新フラグがONの時に、ONにする事ができます。

◆自動更新処理方針(JP_ContractC_AutoUpdatePolicy)

自動更新フラグがONの時に表示される。“契約期間延長処理”か、“契約内容再登録処理”か選択する。 自動更新フラグがONの時には必須入力。

[選択リスト]

  • 契約処理期間延長 (EX : Extend Contract Process Date ) … “契約処理方法”が”直接処理法”の場合に選択する事ができます。
  • 契約内容再登録 (RE : Renew the contract Content ) … “契約処理方法”が”直接処理法”と”間接処理法”の両方で選択する事ができます。

契約内容明細タブの契約期間延長の考え方

 契約内容明細タブについては、契約期間に該当する日付を持っているわけではありませんが、契約内容タブの(1)-①期間延長処理 と(1)-②契約内容再登録処理とでは、契約内容明細に対する処理が異なります。

(1)-①契約期間延長処理における、契約内容明細の処理

(1)-①契約延長処理の場合、契約処理内容明細は、そのままで何も処理されるような事はありません。

(1)-②契約内容再登録処理における、契約内容明細の処理

(1)-②契約内容再登録処理の場合、再登録する契約内容タブには、契約内容明細タブの情報もコピーされる事になります。契約内容明細をコピーする際に、コピーが必要な明細と、必要のない明細を予め設定する事ができます。

 契約内容明細をコピーして作成する場合、契約内容明細タブの、特定契約処理期間、開始契約処理期間、終了契約処理期間のフィールドに、契約処理期間が入力されているようなケース(以下、“契約処理期間が限定されている明細“とする)では、対応する契約内容明細テンプレートのオフセットの値をもとに、契約処理期間を再計算し、自動設定します。 

◆自動更新処理方針(明細)(JP_ContractL_AutoUpdatePolicy)

自動更新処理方針が、契約内容再登録の場合に表示されるフィールドです。契約内容明細を更新時に再登録する契約内容に引継ぐかどうか設定します。自動更新処理方針が“契約内容再登録”の場合は必須入力。

[選択リスト]

  • 再登録する契約内容に引継ぐ明細 (TO:Take over to renew the contract )
  • 再登録する契約内容に引継がない明細 (NO:Not Take over to renew the contract )

【補足説明】契約処理期間が限定されている明細

契約処理期間が限定されている明細”とは、”特定契約処理期間”、”開始契約処理期間”、”終了契約処理期間”のフィールドに契約処理期間が入力されている、契約内容明細の事を言います。

契約処理期間が限定されている明細”で、”特定契約処理期間”もしくは”終了契約処理期間”が入力されている場合、 “契約内容明細テンプレート”の入力が無かったら、“契約内容再登録処理”で“自動更新明細処理方針”を“引き継ぐ”にする事はできません。

契約処理期間が限定されている明細”で、“開始契約処理期間”だけが入力されている場合、 “契約内容再登録処理”で、 “契約内容明細テンプレート”に入力が無かったら、“自動更新明細処理方針”が“引き継ぐ”設定になっていたら、 “契約処理期間が限定されている明細”ではない状態で引き継ぎます。

技術情報

追加カラム

◆JP_ContractContentテーブル

  • JP_ContractC_AutoUpdatePolicy

◆JP_ContractContentTテーブル

  • JP_ContractC_AutoUpdatePolicy

◆JP_ContractLineテーブル

  • JP_ContractL_AutoUpdatePolicy

◆JP_ContractLineTテーブル

  • JP_ContractL_AutoUpdatePolicy