2013年

12月

16日

【iDempiere標準業務機能】税金設定と税額計算概要

 iDempiere(アイデンピエレ)の税金処理は、日本の消費税をはじめとして、営業税や売上税、付加価値税などと呼ばれる世界中の消費税に類似する税金(以下、消費税等)を処理する事ができるように設計されています。ここではiDempiereの消費税等の処理にどうような機能があるのか、その機能概要を説明しています。

 

ページ目次

消費税等の税抜経理方式

 iDempiereの消費税等の自動仕訳は、日本の消費税でいうところの"税抜経理方式"で行う事ができます。

税抜経理方式の自動仕訳の例

 ※消費税は8%として例示しています。

売上に係る消費税等の自動仕訳例

 売上請求伝票(AR Invoice)の自動仕訳

(借方)

売掛金 1,080円

(貸方)

売上                               1,000円

仮受消費税(Tax Due)              80円


売上請求伝票の自動仕訳例
売上請求伝票の自動仕訳例

仕入に係る消費税等の自動仕訳例

 仕入請求伝票(AP Invoice)の自動仕訳

(借方)

仕入仮勘定                 1,000円

仮払消費税(Tax Credit)       80円

(貸方)

買掛金                               1,080円


仕入請求伝票の自動仕訳例
仕入請求伝票の自動仕訳例

仕入れに係る消費税等の費用処理

 iDempiereの消費税等の自動仕訳では、仕入に係る消費税等の処理で、仮払金に計上するのではなく、費用処理する事もできます。この機能は日本では使用する事は現状(2013年12月現在)ありませんが、海外で営業税と言われるような税金の費用処理が必要になる場合に使用できるものと思われます。

仕入れ関わる消費税等の費用処理の自動仕訳例

 ※消費税は8%として例示しています。

(借方)

仕入仮勘定                 1,000円

租税公課(Tax Expense)       80円

(貸方)

買掛金                               1,080円


消費税等の複合処理

 日本の消費税には国税分と地方税分が含まれていますが、通常は業務上これらをわけて仕訳処理する事はありません。しかし海外の消費税等においては、同じようなケースでそれぞれ個別に仕訳処理しないといけない場合があるようです。そのような場合は、消費税等の複合処理の機能を使用して処理する事ができます。

消費税等の複合処理の自動仕訳例

 ※消費税は8%(国税6%と地方税2%)として例示しています。

売上に係る消費税等の自動仕訳例

 売上請求伝票(AR Invoice)の自動仕訳

(借方)

売掛金 1,080円

(貸方)

売上                                 1,000円

仮受消費税(国税)(Tax Due)        60円

仮受消費税(地方税)(Tax Due)     20円


仕入に係る消費税等の自動仕訳例

 仕入請求伝票(AP Invoice)の自動仕訳

(借方)

仕入仮勘定                        1,000円

仮払消費税(国税)(Tax Credit)      60円

仮払消費税(地方税)(Tax Credit)   20円

(貸方)

買掛金                               1,080円


税込(内税)処理と税抜(外税)処理

 iDempiereでは、商品の価格は「プライスリスト(Price List)」で設定&管理します。そのプライスリストに設定する金額は税込(内税)価格か税抜(外税)価格か選択する事ができます。iDempiereでは、税込(内税)価格と税抜(外税)価格のどちらでも、消費税等の計算ができるようになっています。

プライスリストの税込価格と税抜価格の設定
プライスリストの税込価格と税抜価格の設定

 iDempiereでは「品目(Product)マスタ」と「料金タイプ(Charge)」に「税カテゴリ(Tax Category)」が設定できるようになっており、「税カテゴリ」により品目毎に税率が異なる場合でも対応できるようになっています。そのため軽減税率に対応できます。

軽減税率対応のマスタ概念
軽減税率対応のマスタ概念

  iDempiereは伝票の入力時に、品目マスタに設定されている税カテゴリの情報をもとに、消費税等を処理するために適切な税金情報マスタを自動選択します。

消費税率改正への対応

 「税金情報(Tax Rate)マスタ」には「有効開始日」があるため、消費税等の税率がある時点より改正されても、伝票の日付を考慮して適用する税金情報マスタを伝票明細に自動初期設定する事ができます。

税金情報マスタの有効開始日フラグ
税金情報マスタの有効開始日フラグ

明細毎の税額計算と伝票単位の税額計算の選択適用

 「税金情報(Tax Rate)マスタ」には「伝票レベル(Document level)」フラグがあり、税額の計算を"伝票単位(伝票の合計金額をもとに税額を計算する方法)"と"明細単位(明細毎に税額を計算した後で合計する方法)"を選択適用する事ができます。

税金情報マスタの伝票レベルフラグ
税金情報マスタの伝票レベルフラグ

地域別の消費税等の設定(輸出免税取引への対応)

 「税金情報(Tax Rate)マスタ」には国と地域の情報を設定する事ができるようになっており、国別、地域別の消費税等の設定が行えます。取引先の国や地域をもとに適用する税金情報マスタを自動初期設定する事ができます。

 この機能を活用すると、輸出免税取引なども自動で判別し処理する事ができます。

税金情報マスタ
税金情報マスタ

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